パラスポーツを観戦しよう その2
別のブログでアップしたものを再掲載します。良かったらご覧ください。
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パラスポーツを観戦しよう!第2弾
今回はパラバトミントンの世界選手権を代々木第一体育館で観戦してきました。
なかに入るとパンプレットや応援グッズを元気に配るスタッフの姿。少し歩くと、大きな空間が目に映る。
障がい者のスポーツとは、一体どんなものなのか?言い方が悪いが、レベルが低くお遊戯会ではないのか。そんな不安が入り交じる中、観客席に座り選手たちを眺めると、その疑問はすぐに消えた。
右足に義足をはめた選手がラケットを素早く振り、スマッシュを決める。大きくガッツポーズする。そして、誰よりも天高い声で「COME ON!!」
車いすに乗りながら、腹筋背筋を使い、渾身の力を込めて、ラケットを振り、シャトルを打ち上げる。相手も同じように返す。
駆け引きか。ドロップショットで前後に揺さぶる。車いすを前進に漕ぐ。タイヤからこだます激しい音。得点が決まると観客に手を上げ声援に応える。
観客席には出場選手の各国の応援団が参列。
ゲームセットと同時に大きな声で立ち上がり、国旗を大きく揺らし、選手たちを拍手と歓声で称える。
なんてことはない、健常者スポーツと全く同じなのだ。
バトミントンに情熱をかけて、真剣勝負に挑んでいる。その熱い思いが観客席から伝わってきた。
それは、先週観戦した車いすラグビーでも同じことが言える
日本車いすラグビー連盟として初主催となる国際大会。日本とオーストラリアの対戦。試合は午前、午後と2部制。
場所は代々木競技場第二体育館。第一体育館の直ぐ側で、スタジアムの大きさは小さいがその分見やすい。全体の三分の一程度お客さんが入っていたが、応援も気合充分。
お互い両チームの国家斉唱のあと、10時から試合開始。
車いすラグビーの特徴のひとつは、身体ではなく車いすで激しくぶつかること。その音は体育館中の隅々まで鳴り響き、ときに観客から驚きの声がもれる。それはどこか、私たちの歓迎するハーモニーにも感じた。
車いすラグビーでも同じだ。選手たちは勝利ため、貪欲にトライを奪いに行く。車いすから倒れようが、激しくぶつかろうが、前を向く。得点を決めれば、観客席から大きな声援。とても楽しませて頂いた。
2つの試合を観て思うことは、健常者スポーツと差異がないこと。パラアスリートは情熱を込めて、試合に臨み、誰よりも競技を愛している印象を受けた。前述した、お遊戯会という言葉が恥ずかしく思う。
今回の大会はどちらも無料で観戦できた。場所も代々木と立地も良い。だが周知している人はどのくらいいただろうか。少し古いデータだが、日本財団パラリンピック研究会の調査によると、障がい者スポーツを直接観戦した経験のある人は、日本では4.7%にとどまり、これはドイツ18.9%、アメリカ17.9%などの諸外国と比較すると大幅に低い結果が出ている。
午前の部の試合が終わり、代々木第二体育館を後にした。
秋晴れの中、原宿には若者が集い、代々木公園は紅葉が彩り、黄色に染まった落ち葉がじゅうたんのように広がっている。そんな中、家族連れやカップルが楽しそうに談笑している。
「午後から車いすラグビーの試合をやるよ!無料だよ!絶対見たほうがいいよ!」
心の中で何度も唱えた。もちろん届くはずがない。
しかし、この記事を読んで少しでも多くの人がパラスポーツに興味を持ち、現地で観戦してくれたら、望外な喜びである。
オリンピックよりもパラリンピックの時代へ。観客は超満員。大歓声。国や分断を超えて多様な人々がスタジアムを埋め尽くし、選手のパフォーマンスに酔いしれる。
そんな景色(VIEW)を夢見ながら、筆者は皇居を走り続ける。
◾VIEW CHARITY RUNNINGの様子
https://www.view-running.com/sports-page-11/
◾直近の障がい者スポーツの試合
日本ゴールボール選手権大会(新宿スポーツセンター)
https://jgba.or.jp/2022/10/06/money-doctor-2022-japan-goalball-championships/
◾参照
日本財団パラリンピック研究会「国内外一般社会でのパラリンピックに関する認知と関心」報告書(平成26年11月)
http://para.tokyo/doc/survey201411_2.pdf